感想:『決断力 (角川oneテーマ21)』

09/09に購入
著者は、云わずと知れた斯界の第一人者。今月1日には王座戦14連覇を成し遂げ、遂にあの大山康晴15世名人の同一タイトル連覇記録を更新したばかり。
産経の書評記事産経ニュース(自分はこの記事で本書の存在を知った)によればこの本は、著者にとって初の一般書なのだそうだ。編集者は長年執筆依頼を断られ続けていたのが、昨年の秋になって快諾を得たという。それまでの拒絶の理由がまたこの人らしくて良いのだが、であればこそ、何故に引き受ける事にしたのか、興味深い所である。編集者の云う様に、何かしらの心境の変化はあったのだろう。早熟の天才は、いよいよ円熟の境地に達するか。

内容は勿論素晴らしいのだが、個人的には、各章・節の題が滋味溢れていると思う。読み終わって目次だけ印刷しようか、と思った本はこれがはじめて。
武術を嗜む者として、得る所極めて多し。